ヘルスケア

「緑内障の疑いがあります」と言われた人に絶対読んでほしい記事

こんにちは、Dr. SOUです。
今日はちょっとだけ対象を絞って「緑内障」をテーマに記事を書いていきます。

緑内障ってなに?
とか
白内障となにが違うの?
という方にも分かりやすく解説してみたいと思うので
(幸いなことに)全く関係ないよ!という方も、もしよかったら読んでみてください。

そもそも緑内障とは?

そもそも緑内障とはどんな病気でしょうか??

よく聞きはするけど実際にちゃんと答えられるという方は少ないのではないでしょうか。

白内障だか緑内障だかなんだか分かんないけどお父さんがそうらしい
とか
緑内障は目薬をさして治す病気だよね
とかそういった認識の方が多いと思うのでまずは定義から説明します。

緑内障の定義

日本緑内障学会が定期的に発行するガイドラインによると、

緑内障は,視神経と視野に特徴的変化を有し,通常, 眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患である.

日本緑内障学会緑内障診療ガイドライン作成委員会. 緑内障診療ガイドライン (第 4 版) . 2017.
2019年10月14日アクセス
http://www.nichigan.or.jp/member/guideline/glaucoma4.pdf より引用

という定義が表記されています。

少し分かりにくい箇所もあるかもしれませんのでこれについて説明を加えますが、
まず1番大事なことは視神経の病気
ということです。

とりあえず緑内障は、
目の奥の視神経が何らかの原因で傷んで、だんだんと視野異常が出てくる病気
といってしまってもいいかもしれません。

では、その原因は何なのか?
こちらは残念ながら詳しくは分かっていません。
重度の近視
とか
糖尿病
とか
生まれつき視神経が弱い

これらが原因ではないかといわれています。

ただこれらはなかなかコントロールできるものではありませんね。

しかし、唯一!

これだけは絶対視神経に悪いというのが分かっているものがあります!

もうお気づきかもしれまんが、それが上でも出てきました眼圧ですね。

なんとなく目にプレッシャーがかかっていると神経にも良くないような気がしますね。
そのため眼圧を下げることによって”改善もしくは抑制しうる”ことが定義に入っているわけです。

それが皆さんもよく知る目薬の治療ですね。
目薬をさすことは、眼圧を下げることによって進行を抑制しているのでした。

最近よく聞く緑内障手術というのも実は眼圧を下げるために行うものです。

しかし、
これだけは今回伝えなければならないのですが、
緑内障は失明する病気
ということです。

我が国においても(中途=先天的でない)失明の原因として
1位が緑内障(約3割)
となっています。

しかも、恐ろしいことに年々増加傾向にあるということです。

これは緑内障という病気の認識が日本国内でもまだまだ低いことが原因としてあげられますね。
当然病気には人種の差というものがあり一概には言えませんが、
アメリカなどの先進国では緑内障による失明は20%をきっています。
アメリカ眼科学会. US Eye Disease Statistics. 2019年10月14日アクセス https://www.aao.org/eye-disease-statisticsより参照

加えてさらに恐ろしいのが、
緑内障という病気は治らない
ということです。

手術すれば治るんじゃないの?
目薬をちゃんとさせば治るって言われたよ?


残念ですが、
現時点で緑内障を完治させる薬および治療法はありません。

じゃあ、どうするか。

ガイドラインに書いてある通り、眼圧を下げるしかありません。
治すためではなく、病気をコントロールするために。

進行を少しでも抑えるために。

それが手術だったり1日4回の目薬だったりするわけです。
巷で超慢性期の病気と呼ばれるのはこれが所以ですね。

糖尿病などと一緒で病気と上手に付き合っていくしかないわけです。

ただ治療法がないからといって落ち込んではいけません!
しっかりコントロールすれば失明するリスクはそう高くありません。
進行を可能な限りゆっくりにして、
生きているうちに失明しなければいいという話です。

なのでちゃんとした知識を身につけて、
失明原因として不動の(?)緑内障をやっつけましょう!

初っ端から長くなりましたが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

それでは緑内障の方は全員眼圧が高いのか?
というと実は日本人の多くは眼圧が高くないタイプの緑内障なのですが、
これについては後でまた解説を加えます。

ここで分かってほしいことはとりあえず↓↓

  • 緑内障は失明する怖い病気
  • 現時点で有効な治療法はない

    でも…

  • しっかり眼圧を下げることで進行を遅らせることが出来る!

白内障との違いは?

それでは皆さんよくやってしまう間違いが、
白内障と緑内障の混同ですね。

これは仕方ないというか、
ネーミングが悪いのかなとも思うのですが

白内障は、目の中のレンズである水晶体というところが加齢などによって濁ってしまう病気です。

おさらいすると、緑内障は視神経が傷むことによって目の視野に異常を来す病気でしたね。

白内障は文字通り目のレンズが”白”く濁ってしまうので簡単ですね。

しかし、なんで緑??と思う方も多いと思います。

これには諸説あってはっきりしたことは分かっていませんが、
緑内障によって眼圧が高くなり失明した白色人種の方の目が(青)緑色に見えたという記録からこの名前がついたといわれています。
文字にするととてもややこしいですね。

じゃあ日本人は???

というと勿論緑に見えないです笑

本当に紛らわしいネーミングですね笑
因みに黒内障ということばもあるのでもっと紛らわしい!
(興味のある方のためにほんの少し紹介すると、脳の異常で一瞬目の前がまっくらになることを言います)

どちらも進行すると失明する病気ではあるのですが、
白内障は加齢によって皆さん全員なる病気であることに加えて

(ほとんどのケースで)手術で治せる病気なので心配はいりませんが、

緑内障は何度も言っている通りとても怖い病気です。
少し話がそれましたが、それではもう少しだけお付き合いください。

  • 白内障は目のレンズが白く濁る病気
  • 緑内障は目の奥の神経の病気

緑内障の症状

緑内障のイメージはつかんでいただけたかと思います。
それでは緑内障の症状にはどんなものがあるでしょうか。

実は緑内障という病気にはほとんど自覚症状がないといわれています。
これも怖いですね。

あとで再登場しますが、日本人の多くは眼圧が正常の正常眼圧緑内障であるといわれています。

その影響もあって特に自覚症状が少ないのが特徴的なのですが、
それだけ書いて終わりでは意味がないと思うので、

症状がある場合にはどんな症状なのか
また、症状はどのように進行するのか

といったことをこちらでは紹介したいと思います。

大きく分けると、
急性期の発作慢性期の視野障害に分かれます。

それでは順を追って1つずつ見ていきましょう。

急性緑内障発作

緑内障の中で最もインパクトのある症状がこれです。

これはアルコールの摂取やストレスなどなどの理由で
眼圧が急激に上昇することによって頭痛、眼痛、充血、吐き気などが起こる状態をいいます。

一般に眼圧は通常10~20mmHg(mm水銀柱と読みますが、ここは数字だけで大丈夫です)
と言われているところが発作時には50mmHg程度まで上昇しているといったケースも少なくありません。


ここで大事なのが、


高い眼圧は目に良くない!

ということです。

そのため、この発作によって緑内障の視神経障害が急激に進行して一気に失明に至ってしまうということもあります。

そのため眼圧を速やかに下げる治療が必要になります。

このあたりの頭痛や眼痛の自己判断は難しいので、
吐き気があるようなひどい頭痛は病院での受診をおすすめする他はないのですが、

忘れはいけないのが、
緑内障を放っておくとこのような発作が起こる可能性がある
ということです。

医療者サイドも”くも膜下出血”と間違えるレベルの激痛ですので、
緑内障は怖い病気であるということを再認識していただければ幸いです。

慢性期の視野障害

緑内障は徐々に進行する視神経の傷みによって
目の視野に障害が出る病気です。

なので当たり前のことではあるのですが、徐々に視野障害も進行していきます。

しかし、目の視野というのは非常に厄介なもので
ある程度進行してからでないと実際に自覚症状として認識することはできません。

緑内障の視野障害をもとに戻すことは現在の医学では不可能なので、
気づいたときにはもう手遅れということもあります。

そのため、緑内障(あるいはその疑い)と診断された方は必ず定期的に病院を受診して
視野検査
というものを受けなければなりません。

これはドーム型の機械を使って光が見えたときにボタンを押すというもので、
日常生活の中では気が付かない小さな視野の異常を早期に発見することができます。


緑内障の方はある程度決まったパターンで視野の障害が進むことが分かっているのですが
ここでは割愛いたします。
興味のあるかたは”緑内障 視野障害”で画像検索してみてください。

ただここでひとつ分かってほしいことは
視野障害は自分では気づくことができない
ということです。

以上が緑内障の症状についてでした。
ここまで来たらだいぶ緑内障についてご理解いただけたのではないでしょうか。
あともう一息です!

  • 緑内障のほとんどは自覚症状なし
  • 急性緑内障発作はめちゃくちゃツラい
  • 肝心の視野障害は自分で気づくことができない

それでは緑内障の疑いとは?

それでは一体、緑内障の”疑い”ってなんですか?
となってくるわけです。

緑内障そのものについてのイメージは掴んでいただけたと思いますが、
眼科医が言う”緑内障疑い”とはなんのことでしょうか。

実際に言われたらどうするか、といったことまで順番に解説していきます。

緑内障疑いの定義

早速緑内障疑いとは何なのか、といったところからお話していきます。

注:もちろん題名のような定義はあるわけもなく、私の勝手な説明です笑

一旦緑内障の定義についておさらいしましょう。

緑内障は,視神経と視野に特徴的変化を有し,通常, 眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患である.

日本緑内障学会緑内障診療ガイドライン作成委員会. 緑内障診療ガイドライン (第 4 版) . 2017.
2019年10月14日アクセス
http://www.nichigan.or.jp/member/guideline/glaucoma4.pdf より引用

久々の登場ですね。
これを紐解くと

視神経の特徴的な変化+視野に特徴的な変化

これら2つがあって初めて”緑内障です”といえるわけです。

なので、
ガイドライン風に言うならば

視神経に特徴的、あるいはそれに類似した変化があるが、特徴的な視野障害は現時点で見られていない状態

または視神経に特徴的、あるいはそれに類似した変化があるが、視野検査等行う前であり断定はできない状態


とにかく、
それっぽいけど視野障害+視神経障害の両方は満たしていないよ!!

ということですね。
当然まだ視野検査など精密検査をしていなければ”疑い”というしかありませんね。

視神経障害はどうやってみるかというと、
だいたいが健康診断や人間ドッグなどで撮る眼底写真
というものを眼科医がみて評価します。

眼底の写真から緑内障の人の変化っぽいのを見つけて
緑内障疑いあり、と記載するわけです。
(そこらへんの細かい話は割愛しますが、”緑内障性視神経症”や”緑内障 カッピング”などといったキーワードで検索いただければと思います)

また現時点で視神経障害のみがあって視野障害のないもの (↑定義の上の方) は、
緑内障の診断にはなりませんが、
少しずつこの時点でも緑内障の診断としてフォローしたほうがいいのではないか、という動きが強まっています。

付記 2) 前視野緑内障(preperimetric glaucoma:PPG) 眼底検査において緑内障性視神経乳頭所見や網膜神経線維層欠損所見などの緑内障を示唆する異常がありながらも通常の自動静的視野検査で視野欠損を認めない状態を前視野緑内障と称する.

日本緑内障学会緑内障診療ガイドライン作成委員会. 緑内障診療ガイドライン (第 4 版) . 2017.
2019年10月14日アクセス
http://www.nichigan.or.jp/member/guideline/glaucoma4.pdf p15より引用

このように付記という形でガイドラインにも記載されていますね。
内容は読み飛ばしていただいて構いません。

”緑内障疑い”という医師の方も誤魔化しているわけではなく、
まだまだ議論の多い分野で診断がそれだけ難しいという面もあるようですね。

緑内障=視野障害+視神経障害
疑いとはそれっぽいけどっちもは満たしていないということ

緑内障疑いといわれたら

それでは実際に緑内障疑いといわれたらどうなるのでしょうか。
だいたいのケースが眼底写真を見て緑内障疑いとなることが多いので、
今回は検診で緑内障疑いといわれた場合を想定して前後の流れなどを説明していきます。

①健康診断や人間ドッグを受診

健康診断や人間ドッグを受診したときに眼底写真を撮ることが最近多くなってきましたね。
この写真を眼科医が1枚ずつチェックしていって隠れた病気がないかを調べます。

このときに緑内障っぽいな、という人には上で説明したように
緑内障の疑いあり
のコメントとともに近くの眼科を受診してくださいという旨の通知が皆さんのもとに届きます。

何度も言いますが、緑内障は怖い病気です!
必ずこの時点で眼科を受診してください。

②近くの眼科を受診

近くの眼科で診察を受けてください。
このとき視力や眼圧なども診察前に測るクリニックが多いです。

一連の検査が終わって診察室に呼ばれると、
細隙灯という双眼鏡を使って目の表面から目の奥の視神経までを調べます。

このとき①のときと大きく違うのが、双眼鏡でみるということです。
難しいことはなしにして、両目で見ると奥行きが分かりますよね!

専門的な言葉で立体視といいますが、
これにより詳細に視神経を評価することが出来ます。

診察の流れなどはクリニックごとに違うかとは思いますが、

この時点でやっぱり緑内障っぽいな…

という場合にはOCT検査といって赤外線を使って目を輪切りにして撮影することが出来る機械を使って網膜の厚みなどを計測します。

言ってみれば目のCTスキャンですね!
ただし赤外線を使っているため放射線の被ばくはありません。

クリニックによってはドクターの診察の前にOCT検査を行うところもあるようです。
このOCT検査をして
視神経が傷んでいる=網膜が薄くなっている

ということを評価します。

この時点でいよいよ緑内障っぽいぞ・・・

という場合

ここで先ほど出てきた視野検査の登場ですね。

15分程度かけてじっくりと視野の異常がないかを調べます。
視野検査はとにかく手間のかかる検査です。

クリニックによっては別の日に改めということも少なくないようです。

③視野検査

視野検査を行います。
これは医療機関としても大変な検査ですが、なにより大変なのは受ける本人です。

とにかく疲れる…!

15分程度はかかる上に集中力も使うので
なにより疲れます。

当日何度も説明されますが、
(細かい話は置いておいて)今回の視野検査の目的は、
目を動かさないでどのくらいまで見えているか

ということを評価したい訳なので、
絶対にきょろきょろしたり顔を動かしたりしてはいけません。

受けたことのない方にとっては簡単なように思えますが
これがなかなか難しい。。

慣れてうまくできるようになるのには平均して3回程かかるともいわれています。

なので、大体1回では終わりません。

もし、この時点で1回もキョロキョロすることなく
無事検査を終えられて視野の異常もないよ!

という方は晴れて(?)
”緑内障の疑い”のまま半年に1回や1年に1回の眼科受診を言い渡されて開放となります。

しかし、何度も言いますが
緑内障は怖い病気!

知らないうちに進んでいる可能性もありますので必ず言われた通りに眼科を定期受診してください。

絶対受診です!

そして残念ながら視野に障害が見つかった方。
当然健康と思って健康診断を受けているわけですから今のところ自覚症状はないようですが、
隠れた視野異常があったわけですね。

この方は緑内障の診断でしょうか。
次のステップに進みます。

④視野検査2nd

この時点であなたは緑内障です、さあ目薬をしてくだい!
とはなかなかなりません。

視野検査をもう一度受けてもらいます。

理由は視野検査が難しいから。
体調の影響も受けるし、慣れの問題もあります。

指摘された視野障害のレベルにもよりますが、
大体1カ月以内を目安に再度視野検査を行います。

再度行った視野検査で同様の視野障害がみられてはじめて
”残念ながら緑内障です”というわけです。

クリニックにもよりますが3回行うところもあります。
すぐあとで出てくる緑内障のタイプにもよりますが、
自覚症状が出ていない段階で初期であれば、目薬はそれほど急ぎません。

それよりも緑内障という病気は一生付き合っていかなければならない
そんな病気なのでなにより慎重に診断をつけるのです。

かといって診断に手間取っていて治療が遅くなるのは本末転倒なのですが、
そのあたりのバランスは眼科の先生が考えてうまくやっているので安心して任せてください。

  • 緑内障の疑いといわれたとしても緑内障とは限らない
  • 緑内障の診断には時間がかかる
  • 必ず専門機関を受診すること

緑内障と診断されたら

いよいよ診断となってしまいました。
さて、どうしましょう。

ここで少し大事になってくるのが、何度か登場した緑内障のタイプのお話です。
だいぶ長くなってしまったので、ここではざっくりと必要なことだけ説明します。

緑内障の分類

大きく分けると緑内障は
原発性(最初に直接発症した)もの
②ほかの病気によって緑内障が引き起こされるもの
③小児に発症する先天的なもの

の3つに分けられますが、ここでは①の直接発症のケースを説明していきます。
健康診断で見つかるようなケースは大体が①の直接発症ですね。
②に関しては元となった病気で通院中の先生から十分な説明を受けていることも多いのでここでは割愛します。

開放隅角緑内障vs閉塞隅角緑内障

突然のことばで困惑しますね。

隅角とは
目の表面にあって光を取り入れる角膜

光の量を調整するいわゆる茶目の部分=虹彩
間のスペースのことです。

ここが開いているか閉じているかがまず問題となります。

ここは眼圧のもととなっている目の中の水(=房水)の出口にもあたる大事な場所なので、
閉塞隅角緑内障と開放隅角緑内障の2つにまずは大きく分けられます。

開放隅角緑内障

こちら文字通り、隅角が開いている緑内障です。

隅角は開いているけどなぜか房水が出ていかずに眼圧が高くなってしまう
というのがほとんどなのですが、
なんとこの中で、
眼圧が上がっていないのに緑内障のような視神経障害や視野障害を起こすものがある
ということが分かってきました。

当然隅角は開いていて房水の流出はうまくいっているように見える
実際に眼圧は低かったり正常だったりする
なのに、緑内障の診断基準を満たす。

これを正常眼圧緑内障と呼び、開放隅角緑内障の中でも特別な扱いとしました。
冒頭でも書きましたが、日本人はこのパターンの緑内障が多い(7割程度)ということが知られています。

とはいっても、
その人の目にとって眼圧をより低くすることが進行を抑える
ということは現時点では間違いなさそうなので、こうした方にも目薬は必要です。

場合によっては手術も検討します。
また、このような緑内障以外の方を狭義の(=真の)開放隅角緑内障と呼ぶことにしました
ということを紹介してここは終わりにします。

閉塞隅角緑内障

こちらもそのままですね。
隅角がふさがっているために眼圧が高くなって緑内障になる、ということです。

こちらの分類はあまり必要ないので紹介はしませんが
とにかく隅角が狭いことで眼圧が高くなる=目に良くない!

ということです。開放隅角緑内障よりイメージしやすいですね。

白内障手術をすると隅角にスペースができるので治療効果も期待されています。
ご自身がどういったタイプの緑内障なのか、少し意識してみるきっかけとなればうれしいです。

  • 眼圧が正常の緑内障が日本人に多い
  • 目の中の水の通り道が狭いかか広いかで緑内障は分けられる

このあたりは診断になってから説明を聞くことになると思うので簡単な紹介にとどめますが、
緑内障の分類によって選択できる治療や日常生活の注意点などが変わってくるので重要なのです。

セカンドオピニオンをするかどうか

これは多くの人が悩むことですね。
ただこれは間違いなく言えるのですが、

悩んだらするべき
です。

実は眼科の先生といっても特異不得意がありまして
そのひとのサブスペシャリティ(副領域)というものがあります。

出来れば眼科専門医をとった先生の診察を受けたいというのは皆さんもうお分かりと思いますが、
緑内障の場合には、

緑内障専門の先生を探していかれるのが望ましいです。

”緑内障専門医+お住まいの地域”などで検索するとヒットするかと思います。

治療方針に対して不安に思ったり、小さいクリニックだけど大丈夫かなと心配になったりするのは皆さんあることです。

医者の方も十分理解していますので、
ぜひ勇気を出してセカンドオピニオンを受けてみてください。

この場合、いまかかっているクリニックで必ず診療情報提供書というものをもらってください。
これはいわゆる紹介状のことです。
緑内障は診断も治療も難しい病気なので過去受けた検査の情報も重要となってきます。

当然、いまの眼科でも快く書いてくれると思います。
繰り返しますが、勇気を出していってみてください!

日常生活でできること

いよいよ最後の項目です。
読んでくださった皆様お疲れ様でした。
またお付き合いいただき本当にありがとうございました。

最後は日常生活でできることです。

目薬

これはどちらかというと治療ですね。
眼科に指導された目薬は必ずさしてください!!

絶対これは守ってください。時間も厳守、用量も厳守でお願いします。

手間がかかったり慣れていなかったり大変なのは承知ですが、
少しでも進行を遅らせるための唯一の手段です!

必ず言われた通り、目薬は頑張ってさしてください。

複数の目薬がある方はできれば1つの目薬をしたら5分目を閉じて、それから別の目薬をさすようにしてください。
ポイントはさした後はまばたきをせず目を閉じること。

少しでも目薬を有効にしたいですね。

食生活

食事療法やサプリメント、漢方薬などはまだまだ有効と断言できる段階にありませんが、
少なくとも悪影響はないことは間違いなくさらなる研究が期待される分野でしょう。

食生活の中ではブルーベリーやカシスなどがいいのではないか、と言われています。
ナスなどもいいといわれてますね。

またこれは重要なのですが、アルコールの摂取は控えましょう。

眼圧をうまく調節してお付き合いしていくのが緑内障なので、眼圧を大きく上昇させる可能性のあるアルコールは控えるに越したことはないでしょう。

ストレスをためない

これは超重要です。

ご本人の性格にもよるところは大きいので難しいとは思いますが、
ストレスは目にとって(すなわち眼圧にとって)
間違いなく悪い影響をもたらす
ことはほとんど明らかとなっています。

実際ストレスのかかるお仕事をされている方やストレスをためやすいと自覚している方が
緑内障にかかるケースは多い印象をうけます(注:あくまで私個人の印象ですが…)

なので、少しでもストレスをためないように心がけてみてください。
といっても意識しすぎでそれがストレスとならないように笑

また目にとってストレスフルなことも厳禁です。
長時間スマートフォンの画面を見たり、テレビゲームをすることはよくありません。

下を向く姿勢も眼圧を上昇させることが分かっています。
なのでなにか作業をする際には目を酷使しないように、かつ姿勢よく!

少しでいいので心がけていただけると嬉しいです。

  • 眼科に処方された目薬は用法用量を必ず守る
  • アルコールの摂取はなるべく控える
  • まだ十分な証拠はないがカシスなどに進行を抑える可能性がある
  • ストレスをためない、目にも体にも

おわりに

以上、大変長くはなりましたが緑内障ってなに?から始まって
緑内障と診断されたらどうするか、といった記事でした。

まだまだ研究が盛んな分野ですし、説明を端折ったりした箇所もあります。
なのでこの内容が全部ではないですし、最新ではない可能性もあります。

ただここで一つだけ揺るぎない事実があるとすれば、
緑内障は2019年現時点で治らない怖い病気であること

それだけ皆さんに理解してもらえれば十分です。
なので必ず信頼できる眼科のもとで治療を継続して受けてください。

まだ診断のついていない方も定期的に診察に通ってください。


少しでも緑内障による失明を減らすために。
ご理解ご協力いただければ幸いです。

ABOUT ME
そう先生
慶應義塾大学卒の都内勤務医。医療情報を一般の人にもわかりやすく、そして「とにかく健康に生きる」をモットーに日々情報を発信していきます。フリーのライターをしながら教育ベンチャーのお手伝いなんかもしています。